喪中で新年を迎えるとき、「玄関飾りはどうしたらいいの?」と迷う人は多いもの。
とくに近年は家庭事情も多様化し、「親戚が亡くなった場合は?」「賃貸で飾りたいけど非常識にならない?」など悩みもさまざま。
ここでは、疑問の多いポイントをカテゴリごとに整理し、わかりやすく解説します。
喪中の範囲はどこまで?どこまでなら玄関飾りを控えるべき?
喪中の範囲はどこまでと考えたらいいのでしょうか。その範囲や期間についてお伝えします。
喪中の範囲(一般的な基準)
一般的には 二親等まで が喪中に当たるとされています。
一親等:父母・子
二親等:祖父母・孫・兄弟姉妹
三親等(叔父・叔母・甥・姪・いとこ)以降は、喪中としない家庭も多いですが、故人との関係の深さで判断してOKです。
親戚が亡くなった場合はどうする?
三親等の親戚でも深く関わりがあった場合は喪中とするケースもあるため、玄関飾りを控えても失礼にはなりません。
・一緒に暮らしていた
・とても親しかった
・子どもの頃から面倒を見てもらった
などの場合は、喪中とするケースも多いです。
故人との関係性を重視して判断していいですね。
「家族内でどうするか」を話し合うのがベストですね。
玄関飾りを控える期間の目安
「喪中=慶事を控える期間」なので、一般には 忌明け(49日)以降でも正月飾りは控える のが通例です。
49日が年内に明けても、「その年は飾らない」人の方が多数派です。
喪中のとき、玄関飾りは一切ナシ?それとも一部ならOK?
喪中だからといって、「玄関に何も飾ってはいけない」というわけではありません。
気をつけるべきは “新年を祝う意味を持つもの” かどうかです。
基本ルール:正月を祝う飾りは避ける
・門松
・しめ縄
・しめ飾り
・正月リース(松・紅白・水引などが使われたもの)
・華やかな正月花(松・千両・南天の組み合わせ)
・“迎春”“賀正”などの文字入り装飾
これらは「慶事」を意味するため、喪中には適していません。
これらの「新年を祝う飾り」は避けるのがマナーです。
喪中でもOKな飾り(最低限の季節感は可)
喪中でも、全く何も飾れないわけではありません。
“祝いの意味を持たないもの” なら控えめに飾っても問題ありません。
喪中でも季節感やインテリアとして飾れるものは存在します。
■喪中でもOKな飾り
・シンプルなグリーン系リース
・木の実のみのリース
・ユーカリやドライフラワーのナチュラルリース
・モノトーン系・落ち着いた色合いのリース
・派手な飾りを避けた自然素材の装飾
これらは「祝いの意味を持たない」ため問題ありません。
特に「玄関が寂しすぎるのはイヤ」という人は、“装飾ではなくインテリアの飾り” として扱えるシンプルなものを選ぶのがおすすめ。
“完全に何も飾らない”のは逆に不自然?
・一軒家で玄関が広い
・いつも季節装飾をしている
という家庭では、全く何も飾らないと玄関が暗く見えることも。
そんな場合は、
「インテリアとしての中立的なリース」 を飾ると自然です。
喪中のときに玄関に飾る代わりのものを知りたい
飾りを控える代わりに、玄関を整えることで落ち着いた雰囲気を作ることもができます。
玄関掃除は積極的にしてOK
喪中でも、
・大掃除
・片付け
・靴箱の整理
・不用品の処分
などは普通に行って大丈夫です。
むしろ、
「喪中だからこそ清潔に整えて静かに過ごしたい」
という家庭も増えています。
生花を飾る場合の注意点
〇OKのもの
・白系の花(カーネーション、菊、ガーベラなど)
・落ち着いた色の花
・グリーン中心のアレンジ
●NGなもの
・松、千両、南天(正月花の象徴)
・紅白の組み合わせ
・金、銀の装飾がある花
特に玄関は人の目に触れやすいので、控えめがベスト。
間接照明やライトは“祝い事ではない”ためOK
・フェアリーライト(電球色でシンプルなもの)
・足元ライト
・スタンドライト
などは慶事性がないため問題ありません。
クリスマスリースは「飾らない方が良い」?
派手な赤・ゴールド・ベルなどが強いデザインは、慶事のイメージが強いため控えるのが無難。
ただし、シンプルなグリーン系のみのリースならOK。
飾るなら“癒し系・自然系”がベター
おすすめは以下のように「祝い感のない」もの。
・木の実のみ
・ドライフラワー
・枝物
・シックなモノトーン
・グリーンのナチュラルリース
「喪中でも寂しくならない」落ち着いた玄関になります。
逆に避けるべきNGモチーフ
・松、梅、竹
・水引飾り
・紅白の組み合わせ
・金銀の飾り
・“迎春・賀正”など文字入り
・吊るし飾り(祝いの象徴)
喪中のときの周囲への配慮が知りたい(近所・親族)
喪中で玄関飾りをしないのは一般的なことなので、過度な心配は不要です。
玄関飾りなしは一般的なので心配不要
喪中の家庭が玄関飾りをしないのは、むしろ「よくあること」。
周囲が気にすることはほとんどありません。
どうしても気になるなら「控えめ装飾」で対応
玄関が暗く見えないように
でも「祝い」にならないように
というバランスがとれます。
来客がある場合のワンポイント
玄関に「喪中につき新年のご挨拶は控えさせていただきます」など掲示する必要はなしです。
個別に挨拶された場合は、「喪中につき失礼いたします」と軽く伝える程度で十分です。
ただし、親族中心で集まる文化がある家庭なら判断してOK
喪中でも玄関を片付けて清潔にしておきたい人のために
喪中でも玄関が暗い雰囲気にならないように、控えめな工夫を紹介します。
落ち着いたトーンのリースを選ぶ
・グレー
・ダークグリーン
・ホワイト系
・木の実、小枝
など、自然を感じる色合いなら喪中でも違和感なし。
玄関マットを冬用に替える
華美でなければ、落ち着いた冬デザインの玄関マットは問題なし。
玄関にアロマディフューザーを置く
香りは慶事とは関係ないため、
・ラベンダー
・ユーカリ
・ホワイトティー
など控えめな香りならOK。
掃除は問題なし(むしろ良い)
「祝い事を控える」だけで、掃除は禁止されていません。
玄関を清潔にして新年を迎えるのはマナー違反ではありません。
生花の設置はOKだが“祝い花”はNG
・白い花や落ち着いた色の花なら問題なし
・正月を連想させる「松」「千両」「南天」は避ける
断捨離や整理整頓もOK
喪中だからこそ、静かに環境を整える家庭も多いです。
喪中のとき玄関飾りはどうする?マナーと「どこまでOK?」 まとめ
・喪中は一般に二親等までが対象。
・正月の祝い飾り(門松・しめ縄・紅白系)は避けるのが基本。
・シンプルな自然素材のリースやグリーン飾りはOK。
・玄関を清潔に保つのは問題なく、生花も落ち着いた色なら可。
・親戚・近所への配慮は必要以上に気にしなくて大丈夫。
喪中でも安心して新年を迎えられるマナーを紹介しました。
参考になれば幸いです。
